保健師の就業先の中で産業保健師の割合は何%?
産業保健師は全体の約8%
いろいろな職場が存在している保健師ですが、産業保健師として勤務している人はどれぐらいいて、保健師全体の何%ぐらいの人が勤務しているのでしょうか。産業保健師として勤務している人数は、大体3500人前後と言われており、保健師全体の約8%と言われています。これだけ見るとかなり人数が少ないように思えるでしょうが、それには理由がいくつかあります。
民間企業の医務室や企業内診療所で勤務する保健師ですが、多くの企業では看護師が勤務していることがこれだけ人数が少なくなっている理由の1つです。また、大手企業が中心となっているので、中小企業の多くは産業保健師を採用していないというのも理由の1つなのですが、日本では圧倒的に大手企業よりも中小企業の方が多くなっているため、このように産業保健師の人数が少なくなっているのです。
さらに産業保健師は企業内診療所が完備されている会社であっても、通常は1人で勤務していることが多くなっているというのもこれだけ人数が少なくなっている理由なのですが、今後は産業保健師の人数は増加するとみられているものの、一気に人数が増えていることはないでしょう。よって徐々に上昇していくのではと言われています。
産業保健師は1つの職場あたりの人数が少ない
産業保健師の数が少ないことは分かったのですが、ではどのような職場で勤務している保健師が多くなっているのかというと、公務員として勤務する行政保健師が圧倒的に多くなっているのが現状です。次に多くなっているのが医療機関や介護施設などで勤務する保健師なので、これだけを見ても産業保健師の人数が少ないことがわかるでしょう。
ちなみに産業保健師を配置している人数が1名という企業が最も多く、全体の4割ほどとなっているのです。中には保健師を複数人採用している企業もあるのですが、同じ職場ではなく、別の工場や支社に勤務しているのが一般的なので、どうしても産業保健師は少なくなってしまうのです。ちなみに大手企業では約1000人の社員を1人で担当するのが一般的です。