産業保健師の仕事「ケガや病気の応急処置」

企業に勤務する産業保健師の柱となる仕事内容がケガや病気の際の応急処置です。近年ではメンタルヘルス方面に関する役割に注目が集まるようになっていますが、万一の時に対応する役割こそが本来の産業保健師に求められているものといってよいでしょう。

 

工場を擁している企業の場合はとくに作業中にケガを発症するケースが多くなります。そうした時に迅速に対応できるかどうか。深刻な事態に陥らせないためにも応急処置が非常に重要になってきます。また、夏場などは体調不良のために倒れたり、仕事ができなくなるといったケースも考えられます。こうした場合はとくに適切な処置が重要になるため、産業保健師の役割が大きな意味を持っています。

 

問題なのは産業保健師がこうした応急処置をどの程度できるのか。具体的に言えば医療行為が可能なのかどうか。保健師助産師看護師法では保健師も一定範囲での医療行為が可能となっています。ケガや病気の際に診療の補助を行うという形での医療行為です。応急処置はこの行為に当たります。そのため、その後本格的な治療が必要と判断された場合には病院への搬送を判断することも産業保健師の重要な役割となります。

 

さらに、職場でケガや病気が発生した場合には再発することのないよう作業環境の改善も検討する必要も出てきます。このように、ケガや病気の応急処置は産業保健師の重要な役割であるとともに、単にその場の処置だけにとどまらない大きな意味を持っているのです。

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