産業保健師の仕事「職場環境の整備」

産業保健師の役割は従業員の健康管理だけに留まらず、職場環境の整備にまで及びます。従業員の健康状態は本人の日常生活や健康への意識だけに留まらず、職場環境が大きく関わってくるケースもあるからです。

 

具体的には職場の衛生環境。衛生面で問題のある環境、あるいは温度や湿度が健康に悪影響を及ぼすと考えられる環境での作業は従業員の心身に大きな負担をもたらすことになります。また、作業そのものが大きな危険に晒されているケースもあります。あるいは労働環境。過酷なノルマのために安全面がないがしろにされていたり、残業が多い、休憩時間が満足に取れないといった面も従業員の健康に関わる重大な問題となります。産業保健師はこうした職場環境の確認を行い、問題があれば改善を企業側に提案・勧告することが求められているのです。

 

これは労働基準法に基づいたうえで職場環境が維持されているかと基本的な部分はもちろん、健康診断などで判明した職場と従業員の健康との関わりといった医療の分野から読み取れるデータなども参考にしたうえで判断することになります。産業医が常駐している場合には連携のうえで行うことになりますが、そうでない場合には産業保健師が全面的に担うことも多いようです。

 

また、企業で設置されている安全衛生委員会のメンバーに選ばれ、職場環境の改善・整備に全面的に関わるケースもあります。健康問題への対処だけでなく、その予防に関わる対策に対しても産業保健師は大きな役割を担っているわけです。

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