大手企業で働く産業保健師は好待遇?

保健師は保健指導などを通じ、疾病予防や健康増進といった公衆衛生活動を行う専門家です。その性質上、地域看護には欠かせぬ存在となっており、現在注目を集めつつある職業だと言えるでしょう。

 

保健師は名称独占の資格であるため、就職・転職に大変有利です。また、受験資格に看護師資格の取得があるため、保健師の多くは看護師経験者、もしくは看護大学卒業者となっています。そういった面からも、保健師に専門性・信頼性を見出し、積極的に採用する企業も多いと言います。保健師の就職先は行政機関や公的機関、民間企業と様々ですが、中でも産業保健分野のコーディネーター的な役割を担う保健師を「産業保健師」と呼びます。では、この産業保健師の待遇、仕事内容はどういったものなのでしょうか?

 

産業保健師は大企業での勤務が多く、産業医や衛生管理者などとチームを組んで、企業内で就労する雇用者の健康管理や増進に従事しています。そのため、産業保健師には保健師としての高い能力と、チームでの業務に不可欠なコミュニケーション力をもつ優秀な人材が求められます。そういったこともあり、産業保健師は保健師の中では比較的好待遇で就職出来ると言われています。特に有給休暇・公休なども保証されており、企業の就労規則に沿った「平日5日の日勤、土日祝日の休み」といった勤務である場合が多く、看護師よりも整った生活リズムで日常を送ることが可能です。

 

また、給与については各企業によってかなり差があるのが実情です。産業保健師の場合、基本的には企業に勤務する社員の健康管理が主な業務ですが、中には健康管理だけでなく、専門知識を生かした業務を任せられることもあり、そういった場合には特別手当や能力給が支払われます。医薬品・医療品開発のサポートを行える方、心理カウンセリングの資格保持者の方などは、産業保健師として好待遇であることが多いようです。

 

大企業に勤める産業保健師の平均年収は500~600万円、月収に換算すると22~30万円前後が一般的とされています。保健師は高度な知識と技術の習得が求められており、資格取得までには長い時間と経験が必要とされています。それだけに、大企業に就職した場合には、その資格に見合った待遇・給与が与えられると考えて良いでしょう。

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