産業保健師の仕事「健康診断の実施」

企業では必ず定期的に従業員に健康診断が行われています。メタボリックシンドロームへの関心の高まりもあり、かなり充実した環境で診断を行う企業も増えているようです。この健康診断の実施の際にも産業保健師は重要な役割を果たします。

 

健康診断そのものは健診機関が行うため、企業に勤務する産業保健師はほとんどタッチすることはありません。関わるとしたら健診機関に勤務する保健師の場合です。その場合も直接の検査は技師など専門家が行うため、あくまでサポートの立場に留まります。

 

産業保健師が健康診断と関わるのはおもに実施後のことです。つまり結果から従業員ひとりひとりの健康状態を把握し、問題がないかどうかをチェックするのです。企業の中には必要上健康診断を実施しただけでその結果・データをうまく活かせていないところも少なくありません。しかし健康診断の結果には労働環境を把握できる重要なデータが詰まっています。同じ作業場で働く従業員に共通して健康上の問題が見られる場合には作業環境に問題がある可能性が考えられますし、このままでは深刻な病気を抱える可能性がある従業員がいた場合には生活指導や、場合によっては転勤・異動の勧告なども必要になってきます。

 

こうした健康診断の実施に関わる産業保健師の仕事は産業医と相談しながら行う場合と、保健師が全面的に役割を担う場合とがあります。健康管理を委ねられる産業保健師にとってもっとも重要な役割といっても過言ではないでしょう。

産業保健師の求人入手・採用対策のための「転職サイト活用術」